九品寺

九品寺について

お寺の歴史

九品寺は、1574年に良守上人によって磐城平の地に開かれた浄土宗のお寺です。
院号を三拝院、山号を無縁山と号し、御本尊は阿弥陀如来です。磐城平城に近いことから、
開山当時より多くの信仰を集め、とりわけ商人たちによって手厚く守られてきました。
1747年、藩主・内藤正樹が延岡藩(宮崎県)に転封された折、
正樹が九品寺に立ち寄り、城を眺めて別れを惜しんだとされております。
開山以来、450年にわたり、地域の皆さま、檀信徒の皆さまに支えられてきました。

九品寺一帯は夏井川沿いにあり、肥沃な土地であったため農業が盛んでした。このため農繁期は農家の子息を預かる寺子屋になっていたようです。今から三代前の心光の時代には寺内に「季節託児所」が開かれ、以来、地域の子どもたちの教育に深く関わるようになりました。1974年には住職であった宗光の発願により学校法人明照学園が立ち上げられ、現在も幼稚園、こども園、保育園を運営しております。境内に子どもたちの元気な声が響く。それが九品寺の日常です。

また、境内にはいわき市の保存指定を受けた大ケヤキがあります。樹齢は不明ですが、寺地になるときに伐採されず残ったと考えられております。このほか、サクラやツツジ、アジサイなど季節の花々が賑やかに咲き誇ります。JRいわき駅に近く、繁華街も近くにございますが、寺の周囲は自然に囲まれております。鳥のさえずりを聞きながら御本尊に手を合わせると、心が穏やかになるのを感じられるはずです。どうぞお気軽にお越しください。